今回はブギウギピアノの弾き方です。
僕は、ジャズを弾ようになる前は見よう見まねでブギウギピアノを弾いていました。
簡単にノリノリで楽しめるブギウギピアノは、弾いていてとても気持ちいいので、ぜひチャレンジしてみてください。
ブギウギはジャズではありませんが、ジャズでもブギウギをかっこよく使うことができますよ。
初心者向け、コードネームのおぼえ方のシリーズを制作しました。
全部で7回のシリーズです
ジャズピアノの勉強でコードネームは大きな壁です。
丸覚えするのではなく、順を追ってコードネームの設計図を分解して公式をおぼえると、忘れても簡単に思い出せるようになります。
最初はルールだけ頭に入れて、使いながらおぼえてゆきましょう。
1.白鍵の名前
2.黒鍵の名前
3.メジャースケール
4.コードネーム
5. セブンスコード
6.転回形
7.テンションコード
10月から始まったNHK朝ドラ「ブギウギ」を毎日楽しく見ています。
モデルは「東京ブギウギ」で知られる歌手の笠置シヅ子。
僕が物心ついた頃には歌手を引退されていたので、僕は彼女をテレビタレントのひとりであり、流行歌の歌手のひとりだとしか思っていませんでしたが、戦前の音楽が好きな僕の奥さんにすすめられて音源を聴いてみると、日本人離れした、ジャズのリズム感を持った本格ジャズシンガーだったので驚きました。
今週、ドラマでは、笠置シヅ子をモデルとする福来スズ子が、作曲家・服部良一をモデルとする人物、羽鳥善一と出会い、そして「ジャズ」に出会う場面でした。
羽鳥が作曲したスズ子の新曲「ラッパと娘」はホットなスイング・ジャズで、しかも、大部分がスキャットです。
NHK公式 ドラマ「ブギウギ」ラッパと娘 YouTube動画
少女歌劇団出身のスズ子は、ジャズのジャの字も知りません。
わからないまま一生懸命歌うスズ子に、羽鳥はジャズのアドバイスはせず、ただ
「福来君は福来スズ子をつくらなければならないのではないか」
「僕は福来君が最高に楽しく歌ってくれればそれでいい」
そしてスズ子は開眼し、ショーを大成功させます。
ジャズのスイング感は個性ではなくメカニカルなものなので、これはドラマの演出であり、スズ子に天才的なリズム感があるという前提で成立するストーリーですが、羽鳥のセリフには、ジャズを歌い、演奏するうえで大切なこと、真髄といっていいものが秘められています。
ひとつは、誰の真似もしなくて良いということ。
もうひとつは、心からの思い、つまり魂を音楽に乗せるということ。
これはどの音楽にも共通しているので、芸術の真髄かもしれませんが、即興音楽であるジャズにとって、これはとても大切なことです。
即興音楽である黒人音楽をルーツとし、それを西洋音楽のセオリーに取り入れているジャズは、譜面通りに演奏されるスイングジャズであっても、歌手はフェイクを使ったり、その場限りのパフォーマンスを入れることがよくあり、その名残を残しています。僕たちの演奏するモダンジャズはなおさらで、譜面は記号でしかなく、再現性も求められていません。
そのジャズを演奏しながら、誰かの真似をしたり、間違えていないかどうか、上手に歌っているかどうかを問題にしながら演奏するのは、全く意味がありません。
演奏を会話と考えてみましょう。その場の空気を掴んで思うままに演奏するジャズは、会話とよく似ています。
友達と話すときに、誰かの物真似をしたり、上手にできているかどうか、そのようなことを気にしていては、少しも会話は弾まないし、気まずい空気が流れるでしょう。第一、自分の言いたいことは何も言えずに終わるでしょう。
ジャズも同じです。
心から楽しく。怒るときも、泣くときも心から。
それを音楽に乗せることができて、はじめて、「ジャズを演奏することができるようになった」ということができるようになるのです。
そのためには、ジャズという音楽をしっかり体に入れて、小さなことが気にならないようにならなければなりません。
僕は僕の生徒たちには、そのように教えています。
YouTubeで、新シリーズ「ジャズインスタント講座」をはじめました。
今回は、ジャズで使うリズムです。
ジャズでは、このリズムを使って曲を自由自在に変化させます。
スイングとボサノバの違いをしっかりと聞き分けられるようになりましょう。
僕はジャズピアニストで、しかし、お酒を飲むことができません。
タバコも同様です。
コーヒーに至っては、心拍数が上がるので、肉を食べたあとにほんの少し飲むくらいです。
現代では考えられないかもしれませんが、僕が若かったころ、お酒やタバコが出来ないと、成人の社会で受け入れられることは難しかったものです。
気の知れた友人とは問題ありませんが、初対面の人や目上の人、あるいは距離を感じる人ほど、お酒やタバコはコミュニケーションの潤滑剤でした。
特にジャズの世界では、お酒を飲めないと、お客さんの好意を断ることも多く、またクライアントにも好印象を与えられないこともありました。
「ここにあるお酒、何でも飲んでいいよ」と言われたとき、とても申し訳ない気持ちになりました。
お酒を愛する人々にとって、それはまさに天国のような場所だったことでしょう。
それでも僕は、仮にお酒が飲める体だったとしても、お酒を飲むことはなかったと思います。
僕はあまり器用なピアニストではないので、お酒を飲むと感覚が鈍ってしまい、ピアノを練習することも、深く味わうこともできなくなる気がします。
それがたとえ3%の麻痺であったとしても、10日で30%、100日で300%、それは本来の自分ではない自分がピアノを弾いていると感じてしまい、非常にもったいないと思います。
それはけちなのかもしれません。
しかし、奥さんは僕のそのようなところは独特すぎて、お酒なんかいらないでしょうと言ってくれます。
吉野に来て三年、阿倍野の頃のままにしていたホームページをやっと書き換えました。
人生何が起こるかわからないのもので、3年前、少なくとも4年前には想像もしていなかった生活です。
自然に囲まれて、季節を感じる生活のなかで、僕の音楽もとても変わった気がします。